株式会社二葉科学

採用情報ものづくりストーリー
S t o r y

チームで1つの
ものづくり

営業技術から設計に、そして板金から組立へと行程の流れはあるが、私たちは単なる流れ作業のような仕事をすることはない。

時には営業技術と設計がクライアントに同行することも、板金の段階で設計と組立の担当が加わって真剣な議論をすることもある。
全員が納得いくまでの検討には時間がかかり、場合によっては途中で設計図が変わることもありうる。納入日を守りながらも、このような時間をかけるスタイルは、非効率と考える人もいるかもしれない。

しかし私たちは、
チームでつくりあげる努力を
やめることはないだろう。

なぜなら、
こうしてつくり上げた
装置のクオリティに、
絶対的な自信があるからだ。

01営業技術

営業技術神達 瑞樹
2001年入社

二葉科学茨城では、主に産業用の熱処理装置や乾燥機などの設計・製造を手がけている。特に近年は、これら装置の受注が多いという。
「例えば電子関係や自動車関係、医療分野など、さまざまな分野で熱処理や乾燥の必要性が増加しているので、受注は増えていますね」と営業技術の神達は言う。

企業から装置の設計・製造の依頼は、まず営業技術に声がかかる。神達一人でお客様の所に行くこともあれば、内容によっては設計担当と同行することもある。その際、営業担当として重要なことは、お客様が何を求めているのかしっかりと把握することだ。

「発注内容の理解が深くなければ、設計に説明ができないだけでなく、お客様が求める装置の実現が望めません。それでは、設計にバトンを渡す意味がないですよね」。実は神達は製造から営業に異動になった人物。もともと装置自体を把握しているため、お客様の要望を聞きながら、技術まで含めた営業をすることも可能な頼れる一人だ。

今後の目標を聞くとマルチプレーヤーだと言う。
「“広く浅く”から“広く深く”対応できるようになりたいですね。設計だけでなく、板金や組立からも疑問点や新たな要望が出てきます。そうした専門的なことに必要な情報を提供し、適切な対応ができるようになりたいと思っています」。

02設計

設計部浅野 航一朗
2013年入社

二葉科学茨城では、1つの案件に対し1人の設計が担当(製作規模によって増加)する。
「営業がお客様から聞いてきた内容を、まず設計部の私が図面化。見積り仕様書を提出し、GOサインが出たら製作がスタートします。装置の設計図から部品の選定、電気配線図、組立後は通電、動作の確認など、搬入後の設置まで担当することもあります」と設計の領域を浅野は教えてくれた。

こうした一連の流れを、設計のみが担当することはない。内容や状況に応じて他の部署と一緒に考え製作することが多いという。
「設計図も板金に渡して終わりではありません。私たちは二次元で書いているので、そのままでは伝わらない箇所も出てきます。図面を展開しやすいように、立体的な絵と口頭で補足説明をするようにしています」。二次元では可能でも、三次元にすると不可能になることが、後から分かることがあるからだ。
「初期の段階で全てを理論的に分かるようになること」それが、理想の設計だと浅野は言う。

自分はまだまだと謙遜するが、この仕事の楽しさを聞くと
「やはり設計したものができあがり、動いているときは嬉しいですよ」と笑顔で話す。ここでいう動きとは装置の単なる作動ではない。お客様の求める機能、性能を満たすことができるかどうかだ。例えば、熱風処理の場合は風向板を設置し、風の向きを調整しながら、求められる値まで根気強くやり直す。

「内容によっては、とても手間と時間がかかることがあります。でもお客様の要望を満たす装置でなければ全く意味がありません。だからこそ、完成したときの達成感は格別なんです」。そう、設計の醍醐味を話してくれた。

03板金

板金部湯本 勉
2009年入社

設計部から上がってきた図面をもとに3Dキャドで展開図などを作成。その展開図をもとに、工作機械での板切り、穴あけ加工、ベンダー加工、溶接等の部品の組み付け作業など、板金部では具体的な製作が始まる。文字にするとルーティンな作業のように思うかもしれないが、板金では作業に入る前に綿密な打ち合わせが必要になる。

「私たちの製品は、量産品ではないので一品一品違います。かつ複雑なつくりが多いので、設計図だけをもとに進めると、溶接や工作機械での作業ができないこともあります。そのため設計図から展開図を作成するときは、設計者に意図を聞き、そして組立にも情報を共有しながら始めます」と板金部の湯本は言う。組み付けで間違いがあった場合、再度一から始めることになり、とても時間がかかる。また、お客様の使い方によっては図面には書かれていない要素を付加する必要も出てくる。そのため展開図を作成するときには、打ち合わせ、見直し作業がとても重要になるという。
「プラモデルのように設計図を見ただけではできない。そこが難しさであり、楽しさでもあるんです」。

経験豊富な湯本だが、図面をもらったとき、どのようにつくるべきか悩むこともあるそうだ。
「今まで製作したことがない複雑な案件がきたときには頭をいためますが、その問題を打開できたときは、実に達成感があるんです」。板金で重要なことは、柔軟な発想力とチームワークであることを湯本は身をもとに実感している。

04組立

組立部小森 弘樹
2008年入社

塗装を終え、板金から上がってきたものに駆動系などのさまざまな部品を取り付け、配線して動くようにする。組立部の仕事は、ここで終わりではない。
「組み上がったあと通電し、お客様が要求している温度データを示しているかを調べます。仕様通りのデータがとれるまで何度でも行うこともありますよ」と組立部の小森は教えてくれる。

納入日を守ること、筐体が美しいことは当たり前。お客様が求める機能があり、性能を満たしているかどうかが、本当に重要なことだからだ。一品一品、要求が高度なため、一度のデータ測定では難しいという。
「大変な作業になりますが、複雑な構造、変わった動きをする装置こそ、完成したときに楽しいんですよ。これは、量産型では味わえない気持ちですね」。組立部として大切にしていることを聞くと、自分ひとりの考えだけで作業はしないことだという。

「装置が設計から板金を経て組立にきたとき、最初の図面から変わっていることがよくあります。なぜこのような組立図に変わったのか、設計、板金、組立全員ですり合わせをします。変更の理由を理解してからでないと、正しい組み立て方を選択できないからです」。
各部署の密接な連携により、要求以上の品質で装置をつくりあげる二葉科学茨城。そうしたものづくりの姿勢が、好調な実績につながっている。

05
カスタムメイドに
対応できる強さ。
それは、技術者一人ひとりの
コミュニケーション力と
発想力、
そして確かな技術力。

豊富な経験知を持つ技術者が部署間の垣根を越え、打ち合わせを重ねてつくるのが、二葉科学茨城のスタイル。量産型ではなく、一品一品求められる性能や機能が異なる要望に長年応え続けられているのは、まさにチーム一丸の一枚岩だからだ。